給食委託会社は、その名の通り、給食業務の委託を請け負う企業のこと。主に医療・福祉施設や保育施設などにおいて、内部での給食業務対応が難しい場合に多く利用されています。今回の記事は、そんな給食委託会社の切り替えについてお届け。切り替え成功のためのポイントや全体の流れ、注意点などをまとめてお伝えしていきます。給食委託会社の切り替えを検討中の方はもちろん、給食委託会社に興味がある方もどうぞ最後までお読みいただき、ご参考になさってください。
目次
給食委託会社切り替えによるメリット
はじめに、給食委託会社を利用している施設が切り替えを検討する理由について考えてみましょう。切り替え成功!となるためには当然、何かしらのメリットをもたらしてくれることが大前提です。本項目では、給食委託会社の切り替えによって得られる可能性が高いメリットを挙げてみました。
①給食がグレードアップする
食材の品質や料理の味、バリエーションなどは企業ごとに違います。また、献立作成などは給食委託会社に属する栄養士や管理栄養士が担当することも。そのため、今までの給食よりも品質が上がり、おいしくなる可能性があります。切り替え前に試食する機会を設けるのも一つです。
②栄養管理や個別対応が行き届く
栄養管理の程度や方法は、給食委託会社によってさまざま。栄養管理に力を入れている給食委託会社であれば、個別対応を任せることも可能です。現状でアレルギー対応や塩分・脂質といった成分別の調整ができないのであればメリットを感じられるでしょう。
③コストパフォーマンスが向上する
各種コストの高騰化が避けられない昨今では、単純にコストそのものを大きく削ることは難しいかもしれません。しかし、切り替えることで給食の品質やサービスがさらに良くなるのであれば、結果的にコストパフォーマンスが向上するでしょう。
④コミュニケーションがとりやすくなる
現状で給食委託会社とのコミュニケーションがうまくいかない場合、切り替えることで改善されるかもしれません。新たな給食委託会社であれば、一から丁寧に信頼関係を築くことができます。
⑤給食業務の外部サポートが充実する
切り替え先の給食委託会社にスタッフ研修や定期的なミーティング、緊急対応などのサポート体制が整っていれば、現場環境が良い方向に改善されて働きやすさも向上します。
給食委託会社の選定基準
続いて、給食委託会社の切り替え成功に向けて、重視すべき選定基準をまとめておきます。
①近場で実績があり、経営状況も安定している
給食委託会社に給食業務全般をお任せするのであれば、実績が信頼できる要素の一つになります。継続的な利用を考えるなら、事業所が近く、経営状況事前に確認すべきです。
②安全衛生管理が徹底されている
食品関係では必須事項ですが、安全衛生管理に力を入れていることも重要です。厚生労働省が義務付けているHACCP(ハサップ)基準に沿った対応だけでなく、給食委託会社独自の工夫をしているなどの積極性が見えるとより良いでしょう。
③給食を提供する業界への理解がある
医療・福祉施設や保育施設、学校など、給食の提供先となる業界を理解しようとする姿勢も欠かせません。知らないことも学ぶ精神を持つ給食委託会社であれば、業務上の話も進めやすいでしょう。
④円滑なコミュニケーションがとれる
給食委託会社とのトラブルが起こると、思わぬストレスを抱えてしまいます。そのため、担当者と円滑なコミュニケーションがとれると◎。どんな人か、どんな企業かがわかるよう、事前によく話をしてみましょう。
⑤柔軟かつ丁寧な対応力がある
要望への対応は、給食委託会社の柔軟性で差が出ます。もし前例がない要望だったとしても「どうにか頑張ってみよう」と試行錯誤する姿勢がある企業は、些細なことまできちんとサポートしてくれるでしょう。
給食委託会社の評価方法
給食委託会社を評価する場合、必ずしもこうでなくてはならないという決まりはありません。利用者側となる施設や自治体が独自に評価方法をまとめますが、おおむね類似したフォーマットがあります。
先ほどお伝えした選考基準をベースにして、より細かくチェックしたい項目を作成し、それぞれの配点を決めます。このとき、重要度の高い項目ほど配点を多く設定するのがポイントです。最後に各項目の点数を合計して記載すれば、給食委託会社の評価結果が一目でわかるようになります。
上記のような評価方法を採用すると、複数の給食委託会社をスムーズに比較検討することができるでしょう。切り替え成功のためにも、評価作業は急がず丁寧に行うことが大切です。
給食委託会社切り替えまでのプロセス
給食委託会社の切り替え成功に至るには、そのプロセスも大切。問題なく移行できるよう、綿密な計画を立てましょう。以下に、基本的な流れをまとめてみました。
- (1)現状を把握し、切り替えの必要性があるかどうか話し合う
- (2)契約中の給食委託会社に問題や改善点の対応を求める
- (3)切り替え先の比較検討をする際は、複数の企業から提案してもらう
- (4)新たな給食委託会社との契約条件や法的事項を確認する
大まかな流れはこのようになります。もし(2)の段階で問題点や改善点が解決できるようであれば、切り替えを急ぐ必要はありません。何度も切り替えを行うと、現場スタッフのモチベーションが下がったり、外部からの信用を失ったりするリスクがあります。責任者にも書類や手続き関係のタスクが増えるため、通常業務の流れに大きな影響を与えてしまうでしょう。あくまでも切り替えはじっくりと時間をかけて、慎重に行ってください。
給食委託会社切り替えにおける注意点
給食委託会社の切り替えに当たっては、注意すべきこともあります。トラブルを防ぎ、切り替え成功となるためにも、次の点に配慮するといいでしょう。
①切り替えを行うことを安易に口にしない
給食委託会社にとって、切り替えはマイナス要素。さまざまな経験があれば、現場の雰囲気などから「契約解除されるかも?」と感じる担当者はいるかもしれません。しかし、利用者側がそのことを軽々しく口にすると、関係性が悪くなり、物事がスムーズに進まなくなる可能性があります。
②契約解除に関する条件を確認する
事前に確認しておきたいのが、契約解除に関する条件など。契約期間満了前は、違約金等が発生することもあるでしょう。また、給食委託会社に契約解除を申し出るタイミングも考慮してください。
③できれば試用期間を設ける
新たな給食委託会社のサービスが現場に適しているのか、実際に利用してみないとわからない部分は多いかもしれません。試用期間があれば、スタッフも安心感を得やすいでしょう。
④引き継ぎ業務は丁寧に行う
切り替えの際に必要な引き継ぎ業務は、双方の給食委託会社に失礼のないよう、十分に配慮しながら行いましょう。
給食委託会社切り替えの際にはナリコマをご検討ください
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