代表

人を残す。わたしが経営人生で大切にしてきたもの 中編

ナリコマホールディングス 代表取締役社長 竹内です。
第四回となる今回は、「ナリコマの人材教育」をテーマにお話しします。

私が人材教育を重要だと考える理由は、当社において「人」がサービスの原点であり続けるためです。
当社従業員が直接お食事を提供させていただく委託事業から始まり、今では、お客様のお困りごとを総合的に解決する経営パートナーとしてご愛顧いただいておりますが、物販中心のサービス展開に於いても、当社の従業員が導入後も伴走し、お客様の厨房をお支えしております。
また、製造の現場では、機械化で生産効率を高める一方、人の手を介すことで、お客様へ思いを馳せ、美味しいお食事をお届けするのも「人」でございます。

ですから、「お客様のために何が出来るのか?」を自分で考え、行動できる人材こそがナリコマらしい人材像であり、原点より大事にしてきた思いを伝える理念教育と個人の能力研鑽を中心に、創業当初より教育に取り組んで参りました。
しかし、創業時には直接従業員の指導を行うことが出来たものの、組織の急拡大により、細やかな教育を行き届けることの難しさに直面しました。
サービス品質を落とさないためにも、同じ質の教育を隅々まで届けたい。その思いで、今では当たり前になったeラーニングの仕組みを当社は約20年前より導入しております。その頃は、インターネットが普及しておりませんでしたので、VHSを各厨房に置き、内製した研修を都度配布したものです。
時代が流れ、インターネットが一般的になった折にオンラインに移行した後も、研修内容は内製にこだわり、動画を含めたあらゆる手法で日々教育を行っております。今では、サービスの一環として、当社の厨房ノウハウの研修をお客様にもご提供させていただき、大変ご好評をいただいておる次第でございます。

今や従業員も4,000人を超え、教育を充実させることで能力面・ノウハウ面はずいぶん整備できてきましたが、一方、これからの更なる成長に向けて、理念の浸透や組織の支え骨となる管理職層の教育をより強化していきたいと考えております。
管理者に求められるスキルや知識は時代とともに変化してきていますので、私自身も新しい考えを学び、取り入れ、改めていく必要があると感じています。
私は管理者に対し、目先の利益や数値に囚われず、長期的な視点を持ち、個々人が活躍できるような組織づくりをして欲しいと考えています。チームで成果を出す、チームで助け合える組織をつくる為にも、組織をマネジメントする管理者教育に、より一層注力していきたい。そのように考えております。

また、今後も社会へ貢献し続けるため、従業員の多様な個性を柔軟に受入れ強みを活かしながら、それぞれがグングンと育つような環境づくりが重要だと考えています。
その為にも「ダイバーシティ&インクルージョン」は必要不可欠だと考えていますので、次回は「人を残す。わたしが経営人生で大切にしてきたもの(後編)」として、多様な組織について私の考えや、当社の取組みをお話したいと思います。

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