代表

人を残す。わたしが経営人生で大切にしてきたもの 後編

ナリコマホールディングス 代表取締役社長 竹内です。
第五回となる今回は、「個の違いを尊重し、誰もが力を発揮できる組織」 をテーマにお話しします。

「個の違い」は昨今多様性と表され、企業の躍進には必須のものとの認識が広まってきています。
これまでお話してきたように、当社では個人の考えを尊重し、お客様のために何が出来るかを主体的に考える社員の育成に邁進してまいりましたが、変化のスピードは想像よりも早く、時代に合わせた柔軟な企業の在り方が問われる時代となっています。
これまでは、私を中心とした役員が方針を決め、事業展開を行ってきましたが、今の時代、それでは間に合わない。どのような状況に於いても、一歩先を行くには、多様な価値観から生まれる様々な考え方を、これまで以上に積極的に経営判断に取り入れる必要があると考えています。

そこで、国籍・性別・年齢・学歴などに関わらず、従業員の多様な個性を柔軟に受け入れ強みを活かせる環境を作る為に2017年に立ち上げた「ダイバーシティ推進室」を、今期さらに強化していく体制に改編いたしました。

例えば「女性活躍」についてです。これは当社の強みでもあることですが、女性活躍推進法が施行される以前より、働く女性や介護の両立などを積極的にサポートする制度や風土が作られてきました。
しかしながら管理者の割合を見ると、圧倒的に女性が少ないのです。産休・育休・復職される方が多いにも関わらず、管理者への登用という観点ではまだまだ課題の多い状況にあります。女性活躍が全てではないですが、組織の同質化は、企業成長の停滞化につながります。女性が目指す姿を実現できないようでは、ナリコマが社会で求められ続ける企業として存続し続けることは出来ないかと強く、懸念しています。

今の状況を打破するには、私がしっかりと現場と向き合い、話を聞き、大鉈をふるう勢いで施策を行っていく必要があると考えています。
そして、性別に関わらずチャレンジの機会が当たり前に有り、上昇志向を育めるような組織づくりを行っていきたいと思っています。

そして、女性の躍進を支えるとともに、様々な個の違いを尊重する組織づくりをテーマに、あらゆる施策を講じていきます。
男性育休の100%取得や障がいを持つ方も能力を活かして、快適に働ける環境づくりも進めています。介護と仕事を両立しながら活躍する社員も増えてきております。
それぞれが多くの事情を抱えながらも、社会で活躍することをナリコマが支える。お客様に心地よいサービスを提供することに働く喜びを感じ、さらにその喜びをより素敵なサービスを生み出すエネルギーとする。そのような循環が自然と生まれる組織が私の目指すところです。

多様な組織から生まれる多様な考え方が当社の次世代を創ると考えています。
冒頭お話しましたように、個の創造性を尊重し、新たな発想や視点を大切に育んで経営に活かしていきます。これまでのオーナーシップの形を一歩進めて、社員の皆さんと共に企業経営を考えてゆきたいと思っております。
無論、一足飛びに実現できることではありませんが、着実に進めることで、社会で求められる企業であり続けたいと考えています。
ナリコマの第二の成長期。そのような思いで、今後の組織の在り方に思いを馳せております。

さて、これまでは私が今感じている課題や思いについてお伝えしてきました。
次回以降は、改めて原点に戻り、ナリコマの創業から今、そして未来に向けたお話を皆様と共有したく存じます。

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